
清楚で可憐なヤマホトトギスの花が、竹林の奥のエリアで一斉に咲き誇っています。しっとりとした竹林の空気に包まれ、ひっそりと群生する姿はまるで静かな妖精のよう。近づいてみると、一つひとつの花が凛とした表情を見せ、見る人の心を和ませてくれます。
ホトトギスの花は、その風情ある姿から古くから人々に親しまれてきました。名前の由来は鳥のホトトギス。花びらに見られる斑点模様やまだら模様が、ホトトギスの羽にある模様に似ていたことから、この名が付けられたといわれています。
小さくも存在感のある花々が、竹林の静けさをさらに引き立てています。足を止めて眺めていると、自然の中で生きる植物の健気さと、昔から大切にされてきた日本の美意識を感じることができます。
秋の訪れとともに、ヤマホトトギスの花たちが見せる清らかな景色を、ぜひ多くの方に楽しんでいただきたいと思います。