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満開のエゴノキ

 天王森泉公園を散策するのが気持ちのよい季節になりました。今日は、くわくわ森北口から公園に入り、ロウバイの道を抜けた先で、思わず足を止めてしまう光景に出会いました。

 そこにそびえるのは、見事な一本のエゴノキ。今、まさに満開を迎え、白く可憐な花々を枝から吊るすように咲かせています。枝先にはみずみずしい新緑の若葉も芽吹き、花の清らかさと葉の生命力が同時に楽しめる、まさに春の饗宴です。

 ふと見上げると、大きなクマンバチが2匹、空中でホバリングしているのが見えました。羽音を響かせながら、花の香りに誘われるように舞う姿は、自然の営みそのもの。危険な存在と思われがちなクマンバチですが、彼らは人を襲うことはあまりなく、ただ花から花へと訪れて受粉を助けてくれているのです。

 エゴの木の下に立ち、柔らかな光に包まれながら、クマンバチの舞う音を聞いていると、日々の慌ただしさがすっと消えていくような気がしました。花の命が咲き誇るこの瞬間に立ち会えるのは、本当に幸せなことです。

 ぜひ皆さんも、この時季だけの美しい風景を見に、天王森泉公園へ足を運んでみてください。