毎年この時期になると、楽しみにしている風景があります。
弁天坂へ向かう裏門の石垣の上に、ひっそりと、けれど確かな存在感をもって咲く花――吉祥草(きちじょうそう)です。
吉祥草は、中国の言い伝えでは「この花が咲くと、その家に良いことが起こる」とされる縁起の良い植物。
その名のとおり「吉祥」をもたらす草で、別名を吉祥蘭(きちじょうらん)とも呼ばれています。
普段は目立たない葉の植物ですが、この季節になると、石垣の上に群生するように花を咲かせます。
派手さはありませんが、静かで慎ましい姿は、見る人の心を穏やかにしてくれます。
今年も変わらず、弁天坂へ向かう裏門の石垣の上で、吉祥草が咲いていました。
この花を見ると、「今年も何か良いことがあるかもしれない」と、自然と前向きな気持ちになります。
足元の小さな自然が、ささやかな幸せや希望を教えてくれる――
そんなことを感じさせてくれる、季節の風景です。


